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FT101Eの現状 |
状況写真(百聞は一見にしかず(如かず)) |
1_基盤は、Aタイプで初期型でパネルに11メータバンドがあるのは初期のものです。外装を外し、点検。焼けた部品、接触したいる場所、短絡している破線などはないかを詳細に点検。
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タンクコイルの配線がショートして焼け落ちていた。タンクコイルの断線理由はプレートに600Vの電圧、原因を確認してから修理することにした。外見で不良と思われる個所を修理し、接触箇所がないか再度確認。新たに損傷発見し部品交換及び半田つけ、中古のタンクコイルを交換。
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2_ プレートバリコン、7メガ用のT111が融着して不良の模様。電源基盤の劣化が見えます。整流ダイオード等の確認が必要と思われます。 |
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3_AFユニットのコンデンサの液漏れ跡があり、タンクコイルの焼け焦げロータリースイッチ配線の外れ 断線は21MHZ帯。 |
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4_6JS6のセラコンが高熱か何かで過酷な電圧がかかったあとが見えます。見ると電源ユニットの部品外れ。受信、送信用のトリマー周辺の送信調整ユニットの部品が高圧等で焼けている(抵抗、コンデンサ)。 |
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5_T111は、過去所有者が不動するためロウで固めてのでしょうか。清掃して、六角で調整可能となりました。調整可能な輪ゴムで代用しました。 タンクコイルを撤去した様子。 |
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6_プレートバリコンを回すと「かさかさ」音がする。接触していてはNG。接触箇所修正、交換用のタンクコイルと従前コイル。 |
 
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7_タンクコイルを交換、断線箇所を結線、各基盤を装置し電源ON、無音。VFO、CLARがつかない、電圧は4Vであった。6Vに調整するとVFOが点灯、それでも無音。再度、各部品を点検。ぐらつき、接触がないか確認するとコイルが破裂している。現状では発見できなかったが、ピンセットで各部位を接触することで発見できた。 |
  
タンクコイル交換、結線、L交換 |
8_電源ONしたが同じく無音。予備のAFユニットに交換するとスピーカからシャー音、VRを回すとガリありMODO切り替えはノイズ発生 アンテナ接続するも入感なし。バンド切り替え用ロータリーを上下に動かすと無音、雑音が入れ替わり発生。明らかに接触不良である。両サイドのナットを緩め隙間をつくり綿棒で清掃。
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ガリ、接触不良が多いので接点復活剤を吹付、のちエアーで余分な液剤を除去 |
9_電源のダイオード交換のため、全面パネルを取り外しに入ったが錆がひどく、ビスが回らない、やむなく電動サンダーで真鍮部を切り落とし取り外した。 |
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10_経年劣化で、整流ダイオードをすべて交換すべく、基盤を取り外したが、原因不明のやにが付着し文字が読めない状況、表、裏をアルコールで清掃しダイオードを交換するが、手持ちダイオードでは足りず調達してから交換予定であるが、もう少し清掃が必要。 |
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11_整流ダイオードは代替品があるが、同じものがあるので到着までビニル張りを行った。作業の手順は、初めにプレートの型どり、その上にビニルを載せ型通り切り抜き、貼り付け。小道具は、筆者のビニル張りのため調達、処分せずに保管が役にたつ。 |
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12_FT101Eの躯体にあるコンデンサーを交換、マイクプラグ交換、焼けたDMコンデンサ、抵抗交換。旧製品より小型になっている。
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13_CLARの状況が悪いので新品に交換した。電源ユニットの整流ダイオードすべて、DC電源安定のためT12等にあるコンデンサーを交換した。 |
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14_ 電源ユニットの整流ダイオード交換後電源をONにして数分後電源基盤周辺からスパーク。即電源を落とし配線誤りがないか再点検。交換時には、2重、3重に確認したはずだが再度確認。
結果的に配線誤りはない。高圧回路だけにより慎重に行った。
再度、電源オンするも同じくスパーク。この時は、スパークが起きた場合を想定し、ビデオをまわしながら電源オンした。スパーク発生。再度基盤確認するも異常なしだが本体にわずかスパークの跡を発見。再度基盤を確認。「あった!!」半田やせ箇所を発見、接触不良個所を発見。ダイオードの交換時、交換しない部品を作業のため動かしていた部品であった。
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通常であれば、部品を左右に動かしても接触不良は発生しない。
半田やせした箇所を、半田上げし30分経過するも異常なし。
最初は受信回路から始める。
AFのVRを上げても無反応、予備のユニット交換、シャー音発生。
VRを回すとシャー音が大。AFアンプは大丈夫の模様。ただ、ガリあり。。信号は入感ない状態なのでRFに疑いをかけ基盤を動かすとノイズが大、小なので、これまた接触不良だろうか。

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15_VRにガリがあるので、手持ちVRとCを交換。AFIN(裏ピンジャック)で音声入力、VR可変で音量大、AFアンプはOK、次にVFO確認7.1MHZで9,100kHZに、VFO電源6Vに調整。オシロはIFOUTの波形 |
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16_LSB,USBで3,181.5Khz及び3,178.5khzに調整、されど信号の入感なし,更に追跡。 |
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17_AFユニットのCの装着。半製品であったユニットであるが、保守として保存していたCを使用し完成。 |
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18_ REGユニットのCを交換。要の電源VFO電源の不安定からコンデンサを交換した。新しいものは、旧タイプよりスリムになっている。よって足の間隔の合わない。マーカーも不安定なため、10年前に東京秋葉原で購入していた50ピコのCを足が合わないため細工して設置 |
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19_の表面が劣化しているので交換、当初このユニットが装着されていたがNGのため前記REGユニットで電源ON。基盤を見ると明らかに半田やせか、完全に接触不良、合わせてCを2個交換。外のCも交換したいが当面静観。 |
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20_REGユニットの交換前部品、交換後の部品であるが、支障ない部品もあるが、安全のため全部交換。半固定抵抗(VFO電源)のレンジ調整用であるが6V調整が不安定なため、足を細工して装着。オリジナル部品出ないので各部位に対してなにがしらの細工が必要です。 |
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21_アンテナをつなげると修理中のFT101Eから小さい変調であるがCQ局コールもはっきり聞こえた。コンデションが悪いせいかわからないがSは、まだ振らない。一応受信はできた。感度が少ないので上げるためのチェックが必要です。 |
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22_接触不良を考え、FT101Eに装着のリレー2個を清掃した。研磨は、研磨フイルムで実施、更に、名刺に接点復活剤をしみこませ、接点内を数回往復。受信すると、今度は何も聞こえなくなった。マーカーは働いている。接触箇所は真っ黒から金色を取り戻した。 |
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23_ボリュウムをあげRFATTをON,OFF変化しない。ユニットからアンテナにむけてスターで導通確認。RFATTスイッチは正常、ランプヒューズまでOK、その先導通なし、リレーからアンテナNG。アンテナ端子、ランプヒューズへの接続において、ピンセットで確認すると、両方とも外れてしまった。明らかに半田付け不良で接触不良。半田上げし受信すると正当な音量で受信したが、RFユニットをゆすると受信不安定だが安心。 |
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24_Sメータが振れない原因が判明、IFUNIT Q5のTR不良
受信状況で、上波形がQ4のエミッタ波形、下がQ5のエミッタ波形で、左から順にQ4はOK、Q5はNG、中央波形は下のレンジを上と同じ状態にした。右は正常波形。よって、強い局はSは触れるが弱い局は振れない。Q5のHFP度がかなり低下していると考えられる。
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25_Q5を交換、同じTRがないので代替品としてftが異なるかAF部門であるので支障ないと考え2SC1815Yと交換、RF基盤もOK、Sも回復これで、受信関係はOK。 |
26_ ヒーターON後MOXスイッチON、キャリアを入れたが反応なし。再度USB、LSB、VFOを確認し異常なし。CW、AMの発振は一度も確認していなかった。確認するも周波数ずれどころではない。発信していない。L確認OK、TR確認NG、発振していないTR2SC372交換し発振OK。 |
27_マイクから順に波形を追っかけた。左からマイク入力(無変調の時)音声入力の時、VRに入力、VR出力時すべてOK
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28_左からMODOSC基盤入力端子OK,AM、CWキャリア出力OK、DSP信号NG、基盤を交換しても同じ波形、出力が出ていない。
MODOSC基盤電圧端子の電圧は正常値ここから再度チエック |
 
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29_アイドル電流が流れないのかメータまで来ていないのか不明のためアンテナ側からチエック、すぐの基盤においてCが4個あるが、うち1個がNG、もう1個が基盤から半田やせで非接続の状態部品であった。狭いとこであるので、基盤を外して中古部品とt交換。 |
 
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30_DSP信号が出た、CARRIERのVRで上と下の波形で最小と最大
他の受信機でキャリアを確認したが、パワーが出ていない。
部品交換前はメーターがピクともしなかったが、今度は、少し動いた。
今度はIFユニットから調査。 |
 
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31_ファイナル部分のCをすべて外してチエック、一部容量不足があり一部交換、それでもキャリアを入れても不可。6JS6を交換、パワーが出た。最初は数ワット(未調整)、順に各部調整。ダミーロードで、最大で40W確保、他の受信機でモニター、キャリア受信、音声無音ファイナル管の完全劣化でしょうか。まだパワーが少ない。RFOUTでは波形がでたが受信できない。 |
 
受信状態、 TUNE送信 SSB送信
RFOUTの信号 |
32_パワーが40W一応確保できたため、SSB変調をかけたが、前記述では、RFOUTで信号はあったが、受信機で確認すると音声が乗らなくなった。「修理の状況その4」のようにマイクジャックから順にたどっていったが、MODOSCUNITのKの手前で信号が途切れた。上波形VR入力端子、下VR出力端子で左から、無変調、VRのゼロ、VRアップで正常波形(レンジの関係で波形の大きさが変更) 。
下駄をはかせ、2SK19のG、Dを調査したが、2SK19のGまでは信号がOK、Dは不可、2SK19を交換したが変化なし、他が影響しているのだろか調査中、2SK19の劣化か、スイッチ関係の接触不良でしょうか。 |
 
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下駄 Gの波形 Dの波形 |
33_他の無線機との波形の比較(MODOSCの2SK19のD出力)
@、Aは、筆者の無線機で@はノー音声入力、Aは音声入力波形
Bは調整中の無線機でノー音声入力Cは筆者の基盤交換での音声入力波形Dは調整中の音声入力波形
波形の中で縦最大の波形はプレーストークON、OFF時
故に、筆者の無線機の波形はDが確実に出力はあるが、調整中の波形は、正常な基盤でも同じ状態。Dから先の部品や、スイッチで短絡を起こしているのかと考えれれる。
レンジは同じですが、画面を写真撮影し、拡大しているのでDIVで確認してください。2018.9.29 |
 
@ A |
  
B C D |
34_久しぶりに電源を入れた。最初にパワーだししたが、パワーが出ない。調整時点では出ていたが、しばらく電源を入れなかったので接触不良が発生したのだろうか。わずかではあるが発振はしている。
よく見るとプレートのメモリとバリコンの位置がおかしい。容量最大で位置が@最小がAである。筆者は、動かした経緯はないので前オナーか |
  
@ @ A |
35_プレートの位置とバリコンの値を調整し(B)、再度出力。7MHzでは出力はわずかであったが14、21メガでは100Wが出た。いずれのバンドでもトリマの調整で出力が大きく変化する。トリマの劣化であろうか。
これに変調が乗ればオンの字であるが。7メガに再度チエック。 |
  
A B B
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36_7メガだけが出力が出ない原因は、外のバンドにないT111が(発振強度調整)がある。コアを回しても回らないため強く回したらコアが欠けた原因はこれだ、コアのみを予備のOSCコイルから外し装填し調整。コアを徐々に回すとパワーが増強100Wが確保された。 |
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37_MODOSCUNITの2SK19のドレインからの出力が改善されない、ゲートまでは確認できる。端子Kを開放し出力を確認すれどNGである
あとは、ソースから先の接続先であるが、MODEスイッチに接続し、接点も渡り接続されている。MODEは共用部分もあるが30接点からなり接触不良特定には接続先を開放しなければ判断が難しい。従前の同機では接点が黒く腐食し接触不良を起こしていた。以前ロータリースイッチを機器から外して分解清掃したが、今回は、完全に外さず主軸だけを抜き半分解して清掃することとした。そうすることによって半田づけの手間と、配線間違いは発生しない。同等品の交換も考えたが、同等品も同じく、経年劣化している状況で同じ接点不良も考えられることから分解清掃とした。 |
  
狭い空間での清掃と部品の挿入には、根気のいる作業です。 |
38_ MODEスイッチの取り付けが終了した。当初本体を寝かし作業したが細かな部品が、ピンセットで装填するも配線が邪魔してうまく装填できない。やむなく、配線を数か所外しスペースを広げ作業にかかった
それでも、老眼の入った眼での作業は、部品を飛ばし、探すこと数回、でも装填はできなかった。
本体を縦に置き、MODEスイッチを本体に取り付け上向きにして装填・両手が使えるようになり、順調に進んだが、順番に部品をつけている時配線が外れるハプニング。配線をメモにとって作業を進めたため外れた個所が確認でき作業終了。
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無変調 変調を載せたところ
電源オン、端子Kの信号があるかオシロで確認、上写真のとおり
波形が現れた。念のため、他の機種で音声をモニターした結果変
調が確認ができました。6回路5接点で渡り配線もあることから接
触不良と判断しました。組立時に接点復活剤を綿棒で少量なぞり
ながらおこなった。
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39_CLARIFIERスイッチの接触不良でしょうか、スイッチを押下すると、点いたり滅灯したり、強く押ししても同じ状態です。奥にあり、十字ドライバーも入らず、外せない状況である。 |
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40_十字ドライバーを細工して、ねじを外し、スイッチを取り出した。分解清掃したが、どこまで回復するか不明ですがアルコールで清掃、接点復活剤を塗り終了。外したものの、元の位置に収めることに少し難儀しそうです。 |
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41_ミニ十字ドライバーの持ち手部分を外し狭い場所に対応するようにして作業し無事終了。電源ON、CLARIFIERスイッチON、写真の通り無事点灯、接触不良が解消しました。この状態でリットが作動するかチエック。次に、MODEをAM、CWを切り替え点検を行ったが、なんか変、再度調整が必要です。 |
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42_CLARIFIERのLED点灯、リット動作OK。未修理分終了し動作点検を行った。あれ、パワーが出ない。変調がのらない。これまでの不具合を修理してきたが、また不具合が発生か。キャリアがのらない。ふりだしに戻り点検。トリマを回してもパワーが出ない。点検するとトリマを回しても台座と剥離している。新品のトリマと交換。VFO電圧の6Vを大きく下回っている。6Vに調整なぜ降下したか不明。再度調整、症状は回復していない。接触不良か再度点検。 |
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43_パワーが出ない。変調がのらない原因を追究。ふりだしに戻り、マイクジャックから順次点検。IFユニット出力側で右の波形が確認できた
次にミキサユニット、RF-UNITの配線をたどるとマルチジャックが@番からPまで縦にひびが入っている。基盤に通じる配線を動かすと音声が大、また動かすと小となる。これまで受信できたり、出来なかったのはこの配線が原因だったのか。配線を1本ずつ不具合を確認したが断線は無かった。引っ張り気味で配線を束ねると音が途切れない。マルチジャックの交換は難しい。 |
  
マルチジャンクに亀裂、原因不明 |
44_7メガのトリマを交換したためスムースに出力調整100Wが確認できた。ただ、他のバンドはパワーは出るがなかなか思うように調整できない。トリマの交換が必要である。在庫あったかな? |
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45_トリマの在庫があった、ただ大きさが異なり、隣のトリマーと接触。いびつであるが、高低差をつけ取付。合わせてIFユニットのVRも劣化しているので、新古品に交換。ただ28MHZ帯のトリマの在庫がなくそのままで4つ交換。パワー調整はスムースにでき、各バンドとも100Wを確保、変調を入れ受信機で音声を確認。微調整して完了。
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せつz¥ |
46_あと心配はマルチジャックの亀裂であるが、これ以上広がりがなければ接触不良はないはずと考え、マルチジャックと躯体の隙間にベーク板を入れ広がりを防ぐ措置をした。 |

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47_バンドエリア内のダミーロードで試験して気にしていなかったが、周波数調整の段階で数キロ下にずれている。半固定抵抗の並列接続の抵抗を変更してみたがあまり変わらない。抵抗の並列接続の計算式をで再度抵抗値を決定することとし、他の受信機とゼロビート調整。
FT101Eの初期と後期では半固定抵抗の値が大きく異なっている。 |
電源基盤の半固定抵抗を微調整を行った。受信機と送信機の周波数を一致させ、他方でFTDX5000でテスト送信し、FT101ESで同一ダイヤルで受信を確認した。 |
48_周波数調整が終了し最終調整を行った。すると今度は、キャリアが異常に高くVRを調整しても変化はない。バイアス電圧、他の電圧を計測したが異常は見られない。マイクゲインとキャリアは5KΩの二連VRで行っているが、これが悪さしてるのか接続状態では判断ができなので外して抵抗値を測定し不良個所の切り分けを行う。 |
半固定抵抗を外し、両端の抵抗値、スライドの抵抗値の推移をテスターで計測したが、不具合は見当たらなかった。同じく、MACゲインVRも同じように計測したが不具合はなかった。
調整のため縦置きしてそれぞれ計測して、横置きにして再度出力を計測すると、左の症状は解消され、再度キャリアを増加していくと100Wが確認できた。正常に戻った。 |
49_これまで調整しながら不具合を解消していったが、時々正常から異常になって、今回再度正常に戻った。マルチジャックの亀裂が原因か不明。再度、基盤を脱着して最終原因を突き止める。
このFT101ESは1975年製造で43年が経過しているもので、経年劣化等で接触不良が発生することは当然のものと考えるが、長年親しんでいる101は今なお、受信音が心地よい。 |
やはり、マルチジャックの交換が必要なのか不明であるが、明らかに不良に起因していることは確実と思われる。 |
50_ 調査から1日目
アンテナにつなぎ受信したが正常に受信、ダミーロードでパワー確認したが各バンドとも正常範囲、RFユニットを数回脱着したが異常は認められなかった。 |
調査から2日目
持ち球試験で6JS6Cを2本差し替えパワー試験、どう調整しても2W程度、この球は、以前動作チックした際不良と判断したものであるが、やはり完全にぼけている。他の予備玉6JS6Aで動作確認、これまた30W程度であったが、動作は正常。
球を元のものと差し替え、調査1目では100Wが出ていたが、あれ、パワーが出ない。キャリアレベルを0にしてもキャリアが異常で前々回と同じ症状。このあたりが不具合の原因か。 |
51_IF基盤を揺すると100Wがでて、またゆすると0Wである。その後何度か抜き差ししても0Wである。さらに43_の不具合が同じように発生した。RF基盤を脱着しても変わらない。今回は再度、チエックし易いように他の配線を一部外し1本ずつ動作確認をおこなった。鉄製のピンセットを近づけると雑音が多くなり、ゆすると大きく、再度触ると信号が低下。配線をよく見ると半田やせであろうか、半だが浮いている。原因が判明。
動作確認中VFOの電圧が0Vなった時もあったが、配線をたどると関連する配線であった。再度VFO電圧、16_で確認した周波数も点検 |

元の配線 一部配線替え 不良個所 (奥の奥)
以後、受信の不具合はなくなった。
中央の白の配線の半田が浮いていた。 |
52_パワーを確認、変調を確認、大きなミスしていた。順にキャリアを確認していくとVRで出力が止まっている。動作確認のため一時取り外した際誤って入力と出力の配線を入れ替えて接続してしまった。
次にゼロビートがうまくいかない、送受信周波数がずれている、再度調整。 |
再度調整中、出力が0になった。再度VR、ミクサーユニット端子で計測したが出力はある。ミクサーユニットをゆするとガリと言って出力が出た。再度ゆすると0.ここも接触不良か。53で入力と出力の配線を入れ替えても回路上は成り立つ。 ミクサーユニットを他と交換しても両方とも揺らすとNG、OKの繰り返し、本体側に原因があるものと考えられるのか。 |
53_本体の配線を検査するも異常はない。ミクサーユニットをよく見ると半田やせしている。明らかに接触不良。予備も同じように半田やせしていた。2個とも半田を施すと「ガリ」音や送信不良がなくなった。
左が元の端子、右が半田やり直しの状態 |
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54_送受信周波数がずれているので調整を行った。CLARIFIERVRを0にして、送信周波数を読む、送信周波数と受信周波数を一致させるため先ほどの送信周波数を受信周波数をみながら半固定抵抗を変化させ一致させ、送信周波数を一致させるため他の受信機で受信状態でレンジユニットの半固定抵抗で変化させゼロインをとった。
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レンジ半抵抗は10KHz、CLARRIER半固定は12KHz、CLARRIERは0.1KHz程度可変することができる。
既設の半固定抵抗及び抵抗ではゼロインができないので両方とも他の抵抗でゼロインをとった。 |
修理完了
FT101E背面のRF端子からの送信時の信号をオシロスコープで計測と今回交換した部品等である。
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平成が終わろうとしている時に昭和50年に製造販売されたFT-101ES、43年の歳月で経年劣化は避けられない状況で接触不良、半田やせなどしたものの、無事復帰した。ギロチンと呼ばれるμ同調を使用し、部品もユニット化しており不良箇所を送信経路、受信経路をたどり修理完了。
FTDX5000XPとFT-101Eの受信比較したがSは下がるものの FTDX5000XPに負けないくらいである。当時13万円で販売され現在に換算すると今の貨幣価値ではいかほどか、当時のスタッフに拍手、拍手、拍手。 |