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FT101ESの現状 |
状況写真(百聞は一見にしかず(如かず)) |
受信の確認が取れていることなので安心して電源投入し受信。パネルに11メータバンドがあるので初期の機種。マーカは旧タイプが装着されている。直読ダイヤルと周波数は3キロ下にずれているので修正が必要です。マーカーのゼロビート調整を行うと同じ差となった。郵送時の損傷防止のため、ファン、ダイヤル、足が外されていたので、元に戻して修理開始。
外見を見ていると、カバー内に不要のねじがまぎれている。いずれも、分解した時点では取り除かれる存在です。
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FT1011ESの100W化であったが、よく見るとすでに50Wになっている。
(50W改造は、100W改造の仕様ににているが、真空管1本で50Wであるから、改造内容が異なります。) |
 
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改造までのトラブル
高圧で配線と抵抗が接触していた。スクリーン電源の抵抗に焼けた跡があり18KΩが許容以上に低下。りファイナルに配線が混在すると発信の原因の一つ。 |
 
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ディップドマイカは、複数並列で取り付けられており、定格1500pfに対し2020pfのため交換。スクリーン電源の抵抗のラグ板が抵抗交換のため外すと固定のラグ板が折れた。5ピンを3ピンに改造して装着した。50W改造のため電圧調整のため6JS6に抵抗が取り付けられていた。 |
 
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普通の改造であれば、このように外装を分解することなく改造するが、筆者は、安心して交換できるのでこのようにバラバラにしました。そうすると、不良箇所、半田の付け具合、部品の接触などが確認できます。 |
 
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表面のビニルは、発売当初、傷防止のため取り付けられたが、その後は、別な理由から。ダイヤルのフエルト材は経年劣化でボロボロのため手作業でいびつですけど作成し取り替えました。
表面のビニルは0.1ミリ用を使用しカットして交換、つまみ清掃して第一段階終了。 |
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本体の不良箇所や100W改造はほぼ終了した。各基盤を外し、機械洗浄用アルコールを使用し(危険物第四類)簡単に清掃。清掃中、電源がコネクタのぐらつきがあったので見てみると固定ねじがない。50W改造時には外さなけれはならない場所なので組立時に付け忘れたと思われます。 |
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左記端子から大まかな電圧が図れる。定格600V、340V、170V、-55V、13.8Vであるが、電圧がオーバー気味なので配線を再確認するも異常はなかった。電源基盤に注目すると半田くずが付いていた、ここも50W改造時の半田こぼれか、ショートすると重大!! |
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出力調整は28メガ帯で7メガ帯で100Wを確認した。
周波数は、表示画面とダイアルがずれている。八重洲の周波数カウンターがないのでVFO出力で目的周波数を換算して確認
7.1MHZは9.1MHZであるが562ずれ、送信周波数、受信周波数もずれていたので半固定抵抗で一致させた。送信で周波数を読んで、受信で半固定で修正。 |
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変調ユニットにはLSB、USBの水晶と発振回路があるが数百ヘルツずれていたので右写真のようにトリマで修正しした。
変調ユニットではなく、スピーカーを外して奥の基盤で計測すると容易です。 |
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28メガから順次計1.9MHZまで調整終了したので、QRHの変化を確認するため試験電波試験を行った。 |
QRH 30分でどれほどドリフするか確認。ファンの排気温度が少し高いように思える。FT101Eのファンの回転は非常に鈍く油等が癒着しているものと考えるが、筆者が保持しているFT-101Eのファンにエアスプレイを吹き付けると回転するのでやはり分解清掃か? |
マイクの修理
折れた支点は修復不可能、裏蓋から改めて支点を作成し復旧
裏面にねじが1こ増加,ナットを直付けにすると、ビスが斜めになるため、アルミつつでかさ上げし締め付けし、接着剤で補強。 |
 
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ファンは、分解して清掃、ダミーで試験電波したが、他の機種でモニターすると今度は変調がのらない。周波数はあっている。キャリアは乗る。筆者のマイクでダミーで試験電波、変調が乗った。マイクコネクタ確認支障なし。よく見ると計上一致しているがインピーダンス50KΩのところ500Ωこれじゃ十分なゲインが出ないはず |

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14メガでローカルと筆者のマイクで試験電波の結果互いに59のレポートを交わした。未だに、ファンの回転が鈍い。受信に一部不具合が見つかった。受信中59+を示すが一旦送信し受信に切り替えると、Sメータがふらない。送受信を繰り返すと正常にもどることもある。
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電源を入れ時間がたっていなかったせいもあるがQRHがあるようです。相手はリットで追いかけてくれました。
受信、送信でSメータがふらない不具合がでるのはリレーが影響するのか調査が必要です。
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リレーの清掃は可能か??
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プレストークを長くすると復帰、短い場合は、Sメータ不調やはりリレーか。Sメーター不良は、リレーかNB或いはIFUNITが考えられる。それぞれ、リレーを予備交換、NBを予備で交換したが変わりない。
よくよく状況を見ると信号が弱いときは気づかなかったが、信号が強いときはSも下がるがゲインも下がっている。
プレストークを押下、離すとゲインが変わる?、後は残るアンテナ切り替えリレーか、高圧部分のカバーを外しリレー接点の清掃?
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プレストークを押下、離すとゲインが変わる、押すたびに接点が不完全接触、RL2のリレーを外し研磨、研磨フイルムで実施、不具合はなくなった。
最終試験、電源投入しばらく受信、のち試験送信(ダミー)。今度は、送信時Sメータが中央に位置し変調が乗らない。Sが振らない新たな不具合が発生した。 |
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I.Cは終段のカソード電流で、送信時Sメータが中央に位置していることは、過度に流れている。
マイクゲインをゼロにしてREGユニットVR1で60mAに調整するとALCも通常位置をキープした。
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まだ、変調がかからない。VR4調整済みでVR3調整、あとは、順次回路をみて信号を追っていくしかないだろうか。 |
信号を追跡@はマイク直下無信号時、Aはマイクに話しかけたBはAFユニット入力前信号、ここまでは波形ははっきり確認できる。
マイクに、話しかけたは、変だろうか。ダミーロードで相手がいないのでやはり、話しかけるが適当でしょう。 |
  
@ A B |
左波形は、ボリュウム前の波形、右波形は下段がボリュウム入力信号、上段が出力波形、ボリュウムMAXにして音声入力しても波形は現れない。ボリュウムが原因か、再調査 |
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配線図を見直した。MICから蛍光ペンでAFラインをなぞりチエックポイント(基盤の番号)を追っかけながら12BY7Aまで行いオシロスコープでチェックを開始した。 |
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前回と同じ場所でやはり信号が出ていない。AFユニットの出口ではOK、マイクゲインの端子ではNG、すると基盤からVRの線の断線を疑いもう一度外装を外し線の導通を図った。導通する。??コンデンサがパンクしていると基盤の信号も出ないはず。
結果的にVRと配線が結線されていなかった。当初終了時点でテスト送信したときは、OK、組立等で機器が振動したとき外れかかっていた線が外れたと思われる。外見では結線されていたが、外装のビニルが癒着し発見できなかった。オシロでは、直接VRの端子に接続したため波形がでなかったと考えられます。 |
 
一旦VRから基盤から配線されたコードを外しテスターで導通試験LSB,USBダミーでテスト送信(モニタで音声確認)、AM送信もモニター確認。 |
FT101ESの現状で説明した外装のねじの行方が判明した。電源コネクタの固定ねじであった。とりあえずミリねじの合うハードディスクのねじで代用していたが1個だけ元の位置に収めた。
ハンドマイクのインピーダンスは500Ω、無線機は50KΩ、メーカー品はトランスが挿入されている。手元にST30がある。1次側12.5K二次側50KΩであるのでFT101Eの入力インピーダンスに合わせ挿入。ゲインは少ないが、マイクのボリュウムで調整すると必要な位置までメータが振れる。OKすべて終了!! |
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最終調整、各バンドごとに、受信感度を最高のポイントで出力最高とするため、各バンドごと、トリマを3個ずつ調整し終了した。CQに応答しレポート交換、マイクを変更し、更にCQに応答しレポート交換。無事終了。、
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